単身赴任は、生活費が二重にかかります。世帯で見たときの生活費は、一般的には一緒に生活しているときより高くなります。
家計を切り盛りする奥さまは、単身赴任の夫の生活費を、いくら渡せばいいのか悩むことでしょう。
この記事では、単身赴任者の生活費と、奥さまは単身赴任の夫に生活費をいくら渡せばいいのかについて考察します。
単身赴任の生活費はいくらかかる?
先程も述べましたが、単身赴任は生活費が二重にかかります。世帯で見たときの生活費は、一般的には一緒に生活しているときより高くなります。
一般的には、と書いたのは、社員寮があり家賃、水道光熱費が会社負担のうえ、食堂で朝・夕食が各150〜200円で提供され、更に単身赴任手当が支給される会社が存在するからです。
そんな会社が存在するの?
私が住みたいよ。
家族で一緒に暮らしているときより、一人分の生活費が減る計算になります。
帰省する頻度にもよりますが、単身赴任で黒字が発生しますね。
さらに海外に赴任するケースでは、お手伝いさんを雇ってもらえることもあるようです。
社畜の会社は海外に支社や子会社はないから!
そうだね。
上級国民の話は置いておいて、底辺の話に戻そう。
まずは、一般的な単身世帯の生活費を知る必要があるので、調べてみました。
単身世帯の生活費の平均はいくら?
単身世帯の生活費の平均はいくらか?
こういったことを調べるときは『総務省統計局』のデータが役に立ちます。
2021年7月現在で、最新のデータは2019年(令和元年)のものになります。
『消費支出の費目別対前年実質増減率ー2019年ー』というデータがありましたので、そこから抜粋してみました。
項目 | 総世帯 | 二人以上 の世帯 | 単身世帯 |
食料 | 68,255 | 80,461 | 44,263 |
住居 | 18,364 | 17,103 | 20,854 |
光熱・水道 | 18,485 | 21,951 | 11,652 |
家具・ 家事用品 | 9,601 | 11,717 | 5,443 |
被服・履物 | 9,514 | 11,306 | 5,985 |
保険医療 | 11,886 | 14,010 | 7,712 |
交通・通信 | 36,152 | 43,814 | 21,068 |
教育 | 7,633 | 11,495 | 20 |
教養娯楽 | 26,887 | 30,679 | 19,426 |
その他 | 42,928 | 50,843 | 27,359 |
消費支出 (合計) | 249,704 | 293,379 | 163,781 |
ツッコミどころが満載の資料だね。その他って何?
あと、単身世帯の教育費20円て…
二人以上の世帯の住居費は、持家は0円で計算されてるね。ローン払ってるのに。
この資料によると、単身世帯の1ヶ月の生活費の平均は163,781円という事でした。
えっ!?
手取り30万円なのに16万円も渡したら、残された家族は14万円で生活しなきゃならないの?
いやいや、単身世帯と単身赴任は違うから。
単身赴任では不要なものを削ったらいいんじゃない?
つぎに、単身赴任で削れる項目を考えてみます。
単身赴任の生活費はいくら?
では、単身赴任の生活費について考えていきましょう。
先程の、単身世帯の消費支出の費目を参考にします。
まずは、食料費。奥さまも自宅で頑張ってますから、夫にも相応の節約が求められます。
朝食を自炊すると、ご飯、ハムエッグか焼鮭、味噌汁、香物で200円程度です。昼食は牛丼や会社に売りに来る弁当で500円以内、たまにパンやおにぎりなら300円程度。お茶やコーヒーは持参します。夕食はスーパーの弁当で500円、見切品なら3割引きで350円。平日は1日平均1,200円あれば充分です。
もっと削れるかもしれませんが、朝早くから働いて遅くまでサービス残業してるので、これくらいで勘弁してあげて下さい。料理が趣味で、朝夜自炊で昼弁当持参ならもっと抑えられますが無理すると長続きしません。
土日は自炊で朝200円、昼300円、夜400円の計900円で何とかなります。
月に2回飲み会で3,000円✕2回位は仕事上必要でしょう。晩酌の缶ビールはお小遣いで買います。まとめると、
1,200円✕22日+900円✕8日+3,000円✕2回=39,600円
約40,000円ですね。
つぎは、住居費です。単身世帯の場合は会社負担か補助が出る場合がほとんどでしょう。そうでないと単身世帯の住居費平均が20,854円は安すぎます。もっと安いところもあるでしょうが、平均の20,000円で考えておけば間違いないでしょう。
社畜は一部補助があるので実質負担は15,000円+共益費1,500円です。
20,000円
つぎは、光熱・水道費ですね。
水道・光熱費については過去の記事で紹介していますので参考にしてください。
単身世帯の平均は11,652円ですが、これは住む地域によっても変わると思います。社畜の場合は、6,000円〜14,000円になりそうです。平均すると10,000円くらいになりそうです。
単身世帯の平均11,652円は妥当な金額だと思います。余裕を見て12,000円にしましょう。
12,000円
結構膨れ上がってきたよ。
大丈夫?(疑)
大丈夫!
ここから本気を出すから!
最初から本気出せよ!(怒)
いや、最初から本気です!
(キリッ)
つぎは、家具・家事用品です。
家具・家事用品?
日用品の事かな?
その名の通り、家具や家電および修理費のようです。これは最初に揃えているので0円ですね。家電は単身赴任などの短い期間に壊れたら保証があります。逆に、多少高くても5年保証などをつけるようにしましょう。
社畜の借りた部屋はエアコン完備でした。
0円
つぎは、被服・履物費ですが、面倒なので保健医療、教育、教養娯楽費もまとめてみていきましょう。
基本的にこれらはお小遣いで買ってもらいましょう。0円です。病院代や仕事用のスーツなどは、必要なときに相談して出しましょう。毎月の生活費として計上するものではありません。
もちろん、定期的に通院している病気があれば計上してくださいね。
0円
つぎは、交通・通信費です。
まずは携帯電話です。社畜は楽天モバイルで1年無料です。2022年4月まで0円です。仮に使い続けたとしても月額3,278円で無制限です。テザリングすれば固定回線は不要です。
NHKは家族割引で月額1,110円です。これでBSも見放題です。
社畜の単身赴任先にはテレビがないのでNHK受信料は0円です。
もちろんワンセグ、フルセグ、カーナビなどの受信設備は持っていません。
会社によっては新聞購読が義務のところもあります。月額約3,000円ですね。日経新聞は4,900円です。余裕を持って4,900円にしておきましょう。
そして交通費ですが、車は持ってはいけません。徒歩または自転車で生活します。帰省で使う場合は、帰省したときにだけ給油しましょう。0円です。まとめると、
携帯電話3,278円+NHK1,110円+日経新聞4,900円=9,288円
約10,000円です。
さいごに、その他です。調べると項目の『食料から教養娯楽に分類されない商品およびサービス』とのことです。
違うかもしれませんが、日用品を計上します。
日用品は、切れたら買うことになると思いますが、ゴミ袋、洗剤、ティッシュ、トイレットペーパーなどなど、毎月2,000円程度は必要です。理美容費もこちらにはいるのかもしれませんが、お小遣いで賄ってもらいましょう。
2,000円
それでは合計です。
単身赴任の生活費はいくらかかるのか?結果はこちらになりました、
82,888円
この金額を毎月渡さないといけない訳ね?
いや、この金額にお小遣いを足さないといけない。社畜は20,000円。
約103,000円か。
やっぱり単身赴任は経済的負担が大きいね。
社畜は住居費が3,500円安いし、新聞4,900円とNHK1,110円が要らない。約10,000円少なくて大丈夫。
なるほど!
83,000円+お小遣い(20,000円)かから必要のないものを削った金額を渡せばいいのね?
そのとおり!
じゃあ、具体的に単身赴任の夫に生活費はいくら渡せばいいのかまとめるよ。
奥さまは単身赴任の夫に生活費をいくら渡せばいいか?
それでは、奥さまは単身赴任の夫に生活費をいくら渡せばいいのか見ていきましょう。
単身赴任の生活費をまとめると下の表のようになります。項目ごとに分けるとわかりやすいですね。
項目 | 単身赴任 の生活費 | 社畜 | 具体例 |
食費 | 40,000 | 30,000 | 40,000 |
家賃 | 20,000 | 16,500 | 0 |
水道・ 光熱費 | 12,000 | 10,000 | 0 |
通信費 | 10,000 | 3,300 | 3,300 |
日用品 | 2,000 | 2,000 | 2,000 |
お小遣い | ○○円 | 20,000 | 40,000 |
病院代 | ○○円 | 0 | 10,000 |
夫に渡す 生活費 | 83,000円 +お小遣い | 81,800円 | 95,300 |
基本は83,000円+お小遣いを渡すことになると思います。
社畜の例では、食費と家賃と通信費が安いので、お小遣いの20,000円を足して81,800円を渡せばいいことになります。不足した場合は、お小遣いで補填します。
食費は1日1,000円で充分です。
自宅から保存食を送って貰ったりしてますので。
飲み会にも参加しないので30,000円あれば足りてます。
具体例では、社宅で家賃と水道・光熱費、NHK、新聞がいらないケース。ただし、お小遣いはタバコ代込みで40,000円のちょびリッチ、毎月10,000円分通院している場合は95,300円を渡せばいいと言うことになります。
例にない場合も、上の表を使ってマス目に金額を入れていけば、具体的な金額が出しやすいと思います。
奥さま方の参考になれば嬉しいです。
まとめ
いかがでしたか?単身赴任中の方は、自分が恵まれているのか底辺なのかの目安になったのではないでしょうか。
また、家計を守る奥さま方には、単身赴任の夫に生活費をいくら渡せばよいか参考になったのではないでしょうか。
単身赴任はどうしても経済的な負担が大きくなります。できる限り無駄を省いて支出を最適化し、苦しい時期を乗り切りましょう!
むしろ一人なので、過酷な節約に楽しみながら挑戦します!
あんまり無理しないでね。
健康には気をつけましょう。
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