こんにちは!経済的自由を夢見て来年の目標を考えている底辺の社畜です。
おしせまった年の瀬、2021年12月27日に楽天から、とんでもないニュースが発表されました。
『【投資信託資産形成ポイント】ポイント進呈条件の変更に関するお知らせ』です。
結論から言うと、楽天証券口座で投資信託を10万円以上保有している人には毎月楽天ポイントが付与されていましたが、2022年4月1日から、ポイント付与が廃止されます。
楽天証券で、投資信託による資産形成を行っていた人には、証券会社を変更する人が続出する水準のインパクトです。
社畜自身も頭の整理がまだ出来ていませんが、詳しく見ていきましょう。
今回の改悪の内容は?
2021年12月27日に楽天から発表されたニュースのタイトルは、
『【投資信託資産形成ポイント】ポイント進呈条件の変更に関するお知らせ』です。
進呈条件の変更と言っていますが、事実上の廃止です。
内容を理解するために、【投資信託資産形成ポイント】について復習しておきましょう。
【投資信託資産形成ポイント】とは、楽天銀行のお客様優遇プログラム【ハッピープログラム】の優遇の一つです。
2022年3月31日までは、月末に保有している投資信託の月間平均残高10万円ごとに3〜10ポイント(※一部の銘柄は対象外)を獲得できていました。
2022年4月1日から、この獲得条件が「一定の残高を保有している場合」から「一定の残高をはじめて達成した場合」に変更されることになりました。
毎月付与されていたポイントが、1回きりに変更になりました。言い方は変更となっていますが、これは廃止です。
具体的な付与ポイントを変更前後でまとめてみました。
【変更前】
月末に保有している投資信託の月間平均残高10万円ごとに、グループに応じたポイントを付与。
グループ | 進呈ポイント | 定義 |
A | 10ポイント | 代行報酬手数料率(税込)が、年率1.00%以上の銘柄 |
B | 5ポイント | 代行報酬手数料率(税込)が、年率0.50%以上1.00%未満の銘柄 |
C | 4ポイント | 代行報酬手数料率(税込)が、年率0.05%以上0.50%未満の銘柄 |
D | 3ポイント | 代行報酬手数料率(税込)が、年率0.036%以上0.05%未満の銘柄 |
対象外 | − | 代行報酬手数料率(税込)が、年率0.036%未満の銘柄 |
【変更後】
月末に保有している投資信託の残高が、はじめて以下の条件を達成した場合に付与。
達成残高 | 進呈ポイント |
月末時点の残高が、はじめて10万円に到達した場合 | 10ポイント |
月末時点の残高が、はじめて30万円に到達した場合 | 30ポイント |
月末時点の残高が、はじめて50万円に到達した場合 | 50ポイント |
月末時点の残高が、はじめて100万円に到達した場合 | 100ポイント |
月末時点の残高が、はじめて200万円に到達した場合 | 100ポイント |
月末時点の残高が、はじめて300万円に到達した場合 | 100ポイント |
月末時点の残高が、はじめて400万円に到達した場合 | 100ポイント |
月末時点の残高が、はじめて500万円に到達した場合 | 100ポイント |
月末時点の残高が、はじめて1000万円に到達した場合 | 500ポイント |
月末時点の残高が、はじめて1500万円に到達した場合 | 500ポイント |
月末時点の残高が、はじめて2000万円に到達した場合 | 500ポイント |
なお、投資信託の保有残高に対してポイントを付与するサービスは、楽天証券の特有のものではありません。
社畜が知っている限りで、SBI証券、auカブコム証券、マネックス証券、松井証券が取り扱っています。
ポイントの付与率だけを見れば、むしろSBI証券やauカブコム証券の方が上です。
改悪による影響は?
実際に、今回の改悪でどの程度の影響が出るのかを考察してみました。
社畜が保有している投資信託は主に『emaxis slim米国株式(S&P500)』です。
改悪前は、Dグループに属しているので10万円ごとに毎月3ポイントが付与されます。
2021年11月末の時価評価額で約130万円保有しているので、毎月39ポイントが付与されていました。
残高の増加とともに付与されるポイントも増えるので、年間では480ポイント以上です。
20年後の残高は1200万円を超えているはずなので、毎月360ポイントが付与されていたはずです。
改悪後は、これがほぼ0ポイントになります。
正確には、評価額が100万円増えるたびに100ポイントが1回きり付与されます。毎月5万円積み立てているので約2年で100ポイント付与されます。
ほぼ0ポイントだね。
これでよく『資産形成ポイント』なんて言えたもんだね。
次は、『iFreeレバレッジNASDAQ100』で見てみましょう。
社畜は、11月30日に売却してしまいましたが、売却時点で約240万円の残高がありました。
改悪前は、iFreeレバナスはCグループに属していたので、10万円ごとに毎月4ポイントが付与されます。
レバナスを240万円を保有していたとすると毎月96ポイントです。
15年後、例えば評価額が6,000万円になっていたとすると、毎月2,400ポイントが付与されていたわけです。
マックスバリュのカレーを毎日無料で食べられますね。
この改悪はエグい。
改悪後は、これが0ポイントになります。
じつは、今回の改悪で、『iFreeレバナス』『楽天レバナス』ともに、「一定の残高をはじめて達成した場合」の対象銘柄から除外されています。
『iFreeレバナス』『楽天レバナス』の評価額が1億円になろうと、10億円になろうと、1ポイントも付与されることはありません。
このインパクトが理解できない方は、複利の力が理解できていません。
複利の力については以前の記事をご覧ください。
厳しい言い方をすると、複利の力を理解できてない方は、積立投資に向いていません。
別の資産形成方法を検討することをおすすめします。
お知らせの時期について言いたい!
今回の改悪の発表で、一番腹が立ったのが発表時期です。
今回の改悪の発表は、2021年12月27日でした。
楽天証券の積立設定の変更は、毎月12日までに設定して、翌月1日(または8日)からの反映となります。
つまり、発表後に楽天証券を離脱しようと思っても、2022年2月が最短となります。1月は楽天証券で積み立てられてしまうと言うことです。
サービスに不満があれば別の証券会社に変えればいいという人もいると思います。社畜もそのとおりだと思います。
しかし『つみたてNISA』の証券会社変更は一年に一度しかできません。そして、その年に一度でも変更前の証券会社で買付を行うと、当年中の証券会社変更ができないのです。(手続きだけは可能)
2022年は楽天証券で積み立てるしかないってこと?
そんなこと許されるの?
消費者保護の観点から、金融庁が指導してくれないかな?
資本主義社会において、証券会社がルールを変更するのは自由です。しかし、利用者にも証券会社を選ぶ自由があります。
今回の利用者を馬鹿にしたような時期の発表には正直、怒りが湧いています。
これからについて
これからの社畜と楽天経済圏の付き合い方について発表します。
以前から言っていたとおり、改悪が楽天証券のコアな部分を侵食してきましたので、楽天経済圏からの離脱を進めていきます。
もともとSPUが6.5倍程度のユーザーなので、そこまで難しくはありません。
お得なサービスだけを利用しつつ、他の経済圏が有利なサービスが見つかれば、そちらにシフトしていこうと考えています。
証券口座については、2022年4月以降はSBI証券が良さそうです。
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