【解説】『iFreeレバナス』から『楽天レバナス』に乗り換えた方がいい?

経済的自由

こんにちは。経済的に自由になりたい底辺の社畜です。

2021年10月20日に、楽天証券から『レバナス』が売出されることが判明しました。

『楽天レバレッジNASDAQ100』、愛称『レバナス』です。

詳しくは、過去の記事をご覧ください。

このブログでは、大和アセットマネジメントの『iFreeレバレッジNASDAQ100』と区別するために、それぞれ『楽天レバナス』、『iFreeレバナス』と呼ぶことにします。

今回の記事では、『iFreeレバナス』から『楽天レバナス』に乗り換えたほうが良いのかについて解説します。

『iFreeレバナス』から『楽天レバナス』に乗り換えたほうがいいのか?

結論から言うと、『iFreeレバナス』から『楽天レバナス』への乗り換えは、オススメできません

以前の記事で紹介したとおり、『iFreeレバナス』と『楽天レバナス』は、ほとんど同じ投資信託なのですが、1点だけ大きく違う点があります。

それは、信託報酬です。

『iFreeレバナス』の信託報酬は0.99%(税込)で、『楽天レバナス』の信託報酬は0.77%(税込)です。

この0.22%ポイントの差が、どの程度の意味を持つのかを考える必要があります。

それでは、実際にシミュレーションしてみましょう。

『iFreeレバナス』から『楽天レバナス』に乗り換えない方がいい理由①

『iFreeレバナス』から『楽天レバナス』に乗り換えない方がいい理由の1点目は、利益確定による税負担です。

分かりやすく説明するために、具体的な数字を当てはめてみます。分かりやすくする為に、極端な数字を使っていますので、その点はご了承ください。

まず、『iFreeレバナス』を100万円購入し、20万円の含み益が出ているとします。『楽天レバナス』に乗り換えるためには『iFreeレバナス』を一旦売却しなければなりません。

このとき20万円の利益に対して20.315%の税金が差し引かれます。計算を簡単にする為に、ここでは税率を20%として計算します。すると、

20万円✕20%=4万円

が差し引かれ、『楽天レバナス』を購入する資金は116万円に減ってしまいます。

次に、『iFreeレバナス』は設定以来3年間で約270%のリターンを叩き出しています。複利原価法で計算すると、年平均

370%^(1/3)=155%

55%複利であったことになります。2021年10月26日時点の1年トータルリターンが60%なので、だいたい当たっているのではないでしょうか。

『iFreeレバナス』を売却しなければ、1年後には4万円の55%、

4万円✕55%=22,000円

つまり22,000円分リターンが大きかった事になります。

一方、『楽天レバナス』に乗り換えた場合は、経費が安くなります。いくら安くなるかというと、リターンが55%、信託報酬差が0.22%なので、

116万円✕155%✕0.22%=3,956円

3,956円経費が安くなる事になります。

22,000円 > 3,956円

ですから、乗り換えずに『iFreeレバナス』を持ち続けた方が、リターンは大きくなるという訳です。

数字に強い人は分かると思いますが、年数を重ねるたびに、この差は大きくなっていきます。

念の為、数字に強い人はお気付きでしょうが、このシミュレーションは含み益が出ている場合を前提としています。含み損を抱えている人は、即乗り換えで良いと思います。

しかし、2021年10月25日現在、NASDAQ100指数は、最高値の更新を覗う状況なので、ほとんどの人が含み益だと思われます。

社畜
社畜

突っ込みどころ満載のシミュレーションですが、含み益がある人は、乗り換えない方がいい、というイメージはつかめたのではないでしょうか。

では、次いってみましょう。

『iFreeレバナス』から『楽天レバナス』に乗り換えない方がいい理由②

『iFreeレバナス』から『楽天レバナス』に乗り換えない方がいい理由の2点目は、機会損失です。

投資信託を売却する場合、注文日、約定日、受渡日を経る事になります。投資対象が国外である場合、15:00までに注文しても、受け渡しまでに3営業日以上かかります。

売却が成立して、買付余力に反映してから『楽天レバナス』の買い注文を入れるわけですが、これまた約定するまでに日数を要します。

ここで問題になるのが、乗り換えのために『レバナス』を保有する期間に空白が生じるということです。

以前、チャールズ・エリス著『敗者のゲーム』という本を紹介しましたが、その中に以下のような一節があります。

面白いデータがある。過去109年で、ベストの上昇日10日間を逃しただけで、この間の利益の3分の2を失うというのである。

チャールズ・エリス著『敗者のゲーム』より

詳しくは、こちらをご覧下さい。

この空白の期間に、ベストの上昇日が来てしまったら、とんでもない機会損失になります。

もちろん逆に、値下がりすればラッキーですが、NASDAQ100指数が長期で右肩上がりである事を考えれば、機会損失になる確率の方が高いと言えるのではないでしょうか。

社畜
社畜

そもそも『レバナス』は、NASDAQ100指数の右肩上がりを信じて保有するものですから、値下がりを期待することは、自分の行動にも矛盾している事になります。

奥さま
奥さま

確かに、そんなにブレブレじゃ、暴落がきたら投げ売りしちゃうね。きっと。

社畜
社畜

うわっ!

居たの?

まとめ

いかがでしたか?

『iFreeレバナス』から『楽天レバナス』に乗り換えたほうがいいのか?

に対する、社畜の答えは、『乗り換えない方が良い』でした。

理由は、次の2点です。

乗り換えない方がいい理由
  1. 利益確定による税負担。
  2. レバナス保有の空白期間が発生することによる機会損失。

もちろん、違う考えを持つ人もいると思いますので、底辺の社畜の考えとして参考程度にしていただければと思います。

投資は自己責任ですから。

社畜
社畜

補足で、社畜の『楽天レバナス』の利用方法を紹介します。

社畜の『楽天レバナス』利用方法
  1. 現在保有している『iFreeレバナス』が含み損に突入したら、『楽天レバナス』に乗り換えを検討します。
  2. 追加でレバナスを買い増す場合は、『楽天レバナス』を購入します。

以上、皆さまの参考になれば嬉しいです。

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